寒い冬、あたたかいのがごちそうと、さりげなく言う君の、いくつもの季節を経りし故のこと。かつて日本はやさしさに向かって開く花のようであった、と辻邦夫氏が書いていた。心の周波数が、やさしさで共鳴するとき、幸せな世界が、昼下がりの、のどかな、おだやかな、たおやかな、さざ波の上の光の子たちの、舞う水面にうつる、それはある日あの時のあの海に、青さと浜の、寄せる波音、そしてremembrance (That's happy days)。

あなたこそあなただった。やっと廻り逢えたね。待っていたよ。そして始まったね。ついにやったね。心から祝福します。おめでとう。あなたは言っていました。本来日本を取り戻すって。まさか、このような形で成就するなんて……。不思議ですね。しかしあなたは常にそれを感じていたのでしょうか。そして体験していたのですね。それって、日本を救うことだったのでした。ありがとう。私たちは、その間、何をしていたのでしょうね。

「秘せずは花なるべからず」(世阿弥)
「ゆとりは生活の花であり、これは秘密の価値なくしては咲かすことができない。 心というものは言葉に到底尽くし得ないことを彼(良寛)は知っていたので、言葉を殊の他慎んだのであろう。全て言葉をしみじみ言ふべし。外からは窺い知れない内面を有することとなつかしい感情をひき起こすことが魅力ある人間の本質である。愛は本来心の秘密であり、秘密を告白するようにしか愛は告白できない。先を見届けようとすることを止めること。存在の根拠には秘密がある。裏は分からぬ、先は見えぬということでストーリーははじめて発展する」。